2025年を振り返る。税理士業界10大ニュース

こんにちは。税理士の関田です。
気づけば1年を振り返る時期になってしまいました。
終わらない年末調整に気をもみながら、今年も業界の10大ニュースで締めくくり。
目次
2025年・税理士業界10大ニュース
税務署の収受印が廃止に
1月、税務署へ書面で提出する申告書等について、「控」への収受日付印の押なつが廃止されました。
電子申告へ誘導したいのは分かりますが、こういう強引なやり方はいかがなものかと思います。
ハンコくらい押してくれてもいいじゃん、ケチ!
「年収の壁」問題がひとまず決着
3月、基礎控除等の引上げを含む所得税の改正法案が年度末ギリギリで可決成立しました。
これがまた「魔改造」と呼ぶにふさわしい内容で、誰にでもわかりやすいシンプルな税制という理想は遠のくばかりです。
しかも、実際に計算してみると減税効果の少なさに泣けてきます。
酒井克彦教授が逝去
5月、中央大学法科大学院の酒井克彦教授が逝去されました。
セミナーでの軽妙かつ情熱的な語り口で、とてもファンの多い先生でした。
まだ62歳、早すぎます。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
前澤友作氏の申告漏れが発覚
7月、前澤友作氏の資産管理会社が東京国税局から4億円の申告漏れを指摘されていたことが報じられました。
この会社、数年前にもプライベートジェット絡みで5億円の申告漏れがあったんですね。
それはそれとして、別に悪質な脱税事件でもないのに、これほどの個人情報がマスコミ(読売新聞)にリークされるというのはどういうことですか?
税務署職員が横領で逮捕
7月、元甲府税務署の職員が現金で徴収した滞納税金約88万円を着服したとして逮捕されました。
8月にはさらに270万円の着服があったとして再逮捕。
動機はオンラインカジノの借金とか。
こういう事件こそ、大々的に報じていただきたいですね。
相続税のAI税務調査がスタート
7月、相続税の税務調査先の選定についてAIの活用を開始しました。
収集した申告データをもとにAIで各申告書の税務リスクがスコアリングされ、このスコアを基に調査先の選定を行っていくようです。
自分の作った申告書にもスコアがつけられていると思うと、ちょっと気持ち悪い。
東京都の消費税納付漏れが発覚
9月、東京都は特別会計で20年以上にわたり消費税の納付漏れがあったことを発表しました。
漏れていたのは太陽光発電の売電収入やコインパーキング事業者への賃貸料って、本当に誰も気付かなかったんですか?
しかも、2002年~2018年度分はもう時効だから納付しないって、おいおい・・・。
ふるさと納税のポイント付与が廃止
10月、ふるさと納税のポータルサイトによるポイント付与が廃止されました。
楽天の願いは通じず。
いつもは年末に集中するふるさと納税ですが、今年は9月末に駆け込み寄付が急増しました。
無資格で社労士業務を行っていた税理士が逮捕
10月、無資格で労働保険の申告などの社会保険労務士業務を行い報酬を得ていたとして、大阪府の税理士法人の代表税理士ら2人が逮捕されました。
いわゆる「業際」問題は気を付けなければいけないところですが、このニュースを聞いて肝を冷やしている税理士も結構いるのでは?
ちなみにこの事件、なんと社労士会からの情報提供により発覚したそうで。
これを機に、ありがたくも年末調整業務をやっていただいている社労士さん方が手を引く、なんてことにならないと良いのですが。
「年収の壁」問題がさらに複雑化
12月、令和8年分度の与党税制改正大綱が決定しました。
3月にいったんは決着した基礎控除等の改正について、更なる魔改造が施されることに。
どうせまたそのうち変わるんだろうと思うと覚える気も失せる内容です。
今年は他にも改正項目がてんこもりで、大綱を読むのが辛いこと。。
まとめ
ところで、日曜ドラマ「ザ・ロイヤルファミリー」はご覧になりましたか?
珍しくも税理士が主人公のドラマが始まるということで興味深く見始めましたが、税理士としての仕事は最初の1話で終わってしまい、終盤はもはや大半の人が主人公の前職なんて覚えていなかったでしょうね。
いやでも、JRAの全面協力感が伝わってきて、競馬ドラマとして十分に楽しめました。
今年の有馬記念は盛り上がりますね。
※ この記事は、投稿日現在における情報・法令等に基づいて作成しております。
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