2019年を振り返る。税理士業界10大ニュース
こんにちは。税理士の関田です。
2019年も残すところあと2日。
今回は年内最後の更新ということで、今年の税務会計業界を賑わせたニュースを総まとめしたいと思います。
題して「2019年・税理士業界10大ニュース」。
順不同で思いついたままに書いていきますが、果たして10個も挙げられるかしら…。
目次
2019年・税理士業界10大ニュース
消費税が8%→10%に
度重なる増税延期を経て、10月から遂に10%の大台へ。
税理士の立場としては、お願いだから小刻みに税率上げるのはやめていただきたい。
それにしても、税抜価格だけ見て「安い!」と思って商品を手に取って、いざお会計の段になると毎度ガッカリさせられますよね。
軽減税率制度がスタート
飲食料品と新聞(定期購読)は10月以降も8%据え置きに。
飲食料品はともかく、新聞が8%のままというのはいまだに納得できませんが…。
おかげで、会計ソフトの税区分の選択肢数が凄いことになってしまいました。
キャッシュレス・ポイント還元もスタート
消費増税の痛みを緩和するため、2019年10月~2020年6月までの期間限定でキャッシュレス・ポイント還元制度を創設。
2%上げておいて、5%も還元してしまうという迷走ぶり。
そして、還元ポイントの会計処理問題により、経理担当者は更なる受難に。
かく言う私も、ペイペイは愛用しておりますが…。
マネーフォワードが値上げ
以前は各種ソフトを単体契約できたのが、2019年5月からは「会計」「給与」「請求書」「経費」「マイナンバー」の5つのソフトが強制パッケージ。
この”抱き合わせ商法”により、「会計」ソフト単体で利用していた多くのユーザーが値上げの憂き目に。
やっぱりfreeeも値上げ
さてfreeeはどうするのかと思っていたら、やっぱり。
2020年2月からの法人版の一部機能制限、そして2020年5月からの個人版の値上げを発表。
特に法人版の機能制限は、これまでベーシックプランで使えていた機能がプロフェッショナルプランでしか使用できなくなることで「10倍値上げ」と騒がれ炎上、freee側が慌てて一部プラン変更を見直すというドタバタに。
そんな中、12月にはマザーズに上場。
節税保険が封じられる
以前から噂はありましたが、2月中旬に国税庁が節税保険に関する課税見直しの方針を公表。
ここ数年節税保険を売りまくって利益を上げていた保険会社・代理店に大打撃。
そもそも「節税」ではなく「利益の繰り延べ」に過ぎなかったわけですけどね。
ふるさと納税の返戻率が3割以下に
これも以前より総務省から「返戻率は3割以下に抑えるように」とのお達しが出ていたわけですが、守らない自治体が多かったため遂に実力行使。
6月1日から、いくつかの自治体がふるさと納税による税額控除の対象から除外されました。
泉佐野市はいまだ総務省と泥仕合中のご様子。
相続税の電子申告がスタート
10月からようやく、相続税のe-Tax提出が可能になりました。
が、残念ながら弊所の申告ソフトであるJDLさんはまだ相続税の電子申告に対応しておらず(2019年12月現在)、10月以降に申告した2件はとりあえず紙ベースで提出することに…。
膨大な紙の添付資料をセットする手間は省ける一方、相続人全員の電子申告の開始手続きが必要だったり、1回で送れるイメージデータが8MBまでだったり(10回まで追加送信できますが)といったハードルもあるので、この先1~2年でどこまで普及するのか見ものです。
地方税のダイレクト納税がスタート
同じく10月から、地方税のダイレクト納税が始まりました。
国税は口座振替できるのに、地方税の納税のために結局銀行へ足を運ばなければいけないという罰ゲームにようやく終止符。
有名お笑い芸人の巨額申告漏れ発覚
チュートリアル徳井さんの法人が、過去7年間で計1億2,000万円の申告漏れを指摘されていたとか。
まあ、個人的な経費を入れていた部分はともかく、無申告だったのは別に所得を隠そうなどの悪意があったわけではなさそうな心証。
本人が会見で言っていた「想像を絶するルーズさ」というのはたぶん本当なんでしょう。
「国税が来たら払えばいいや」くらいの感覚。
こういう人、実は意外と少なくないんですよね。
まとめ
というわけで、どうにかこうにか10個捻りだすことができました。
消費増税トピックに助けられた感はありますが(さすがに来年は無理かも)。
それでは皆様、良いお年を。
※ この記事は、投稿日現在における情報・法令等に基づいて作成しております。
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