2021年を振り返る。税理士業界10大ニュース
こんにちは。税理士の関田です。
「ポストコロナ」というワードを最近あまり聞かなくなりました。
次々と現れる変異株を前に、世間もコロナとの長期戦を覚悟しているということでしょうか。
アンダーコロナでの税理士業務ももうじき丸2年になります。
昨年に引き続きコロナに振り回された1年を振り返ってみましょう。
目次
2021年・税理士業界10大ニュース
2年連続で確定申告期限が延長に
本来3月15日となっている確定申告期限が、新型コロナウイルスの影響で一律4月15日まで延長になりました。
昨年に続いて、2年連続。
令和3年分の確定申告期限は今のところ令和4年3月15日とアナウンスされていますが、これもオミクロン株の広がり次第ってところでしょうか。
税務関係書類への押印義務が廃止に
令和3年4月1日以降に提出する申告書や届出書などへの押印義務が廃止されました。
税理士の場合ほとんど電子申告なのであまり影響はないのですが、個人的には「お客様に申告内容を確認いただいた」という意味で印鑑をいただくこともいまだにあります。
一時支援金・月次支援金の事前確認問題
昨年の「持続化給付金」の制度設計がザルすぎて不正受給が横行してしまったせいで、「一時支援金」と「月次支援金」では税理士をはじめとする登録確認機関での事前確認が義務付けられました。
完全に国から押し付けられた感。
しかも、申請者から手数料をいただかない場合に国から支払われる事務手数料が1件1,000円ですって。
次は「事業復活支援金」か。。
低解約返戻保険による節税策が封じられる
解約返戻金が法人の資産計上額の70%未満の生命保険については、契約変更時に「解約返戻金相当額」ではなく「資産計上額」で評価することになりました。
これにより、低解約返戻時期に法人から役員へ名義変更してしまうという節税スキームが使えなくなったわけです。
まあ、これまで合法だったとはいえ明らかに違和感のあるスキームでしたから、当然でしょうね。
インボイス発行事業者の登録申請始まる
2023年10月からのインボイス制度導入に先立ち、2021年10月からインボイス発行事業者になるための登録申請の受付が開始しました。
いよいよインボイスの足音が。。
11月からは公表サイトでの検索も可能になっています。
すみません、ウチはまだ1件も申請していません(2022年中にはやります)。
弥生会計、またしても売却される
現在オリックスの子会社となっている弥生ですが、こんどは米投資ファンドへ売却されることになりました。
2014年に800億円で弥生を買収したオリックス、今回は2400億円で売却するそうで。
国内最大手の会計ソフト会社なのに、ライブドアに買収されたりその後すぐに投資ファンドへ売られたりと、数奇な運命(?)をたどっていますね。
電子帳簿保存法騒動
2022年1月から電子取引データのデータ保存が義務化。
のはずが、結局は年末の税制改正大綱で事実上の2年延期へ。
準備期間が短すぎたというよりも、ルールを作っている側の人間が零細事業者の実務の現場をまるで分かっていないことが問題なのですが。
PDFファイル名に「取引年月日」「取引先」「取引金額」を入力して保存しろとか、正気ですか?
暦年贈与廃止は見送りに
年末の税制改正大綱では、相続税・贈与税の一体化は見送られました。
とりあえず一安心。
来年もガンガン生前贈与しましょう!
まとめ
というわけで、今年は昨年をさらに下回る8個しか思いつきませんでしたが、まだ年末調整が終わっていませんのでこの辺で失礼します。
それでは皆さま、よいお年を!
※ この記事は、投稿日現在における情報・法令等に基づいて作成しております。
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