地番と住所の違い。地番から住居表示、住居表示から地番を調べる方法
ポイント:「地番」は土地の場所を、「住居表示」は建物の場所を表わす番号。住居表示が行われていない地域では「地番」がそのまま「住所」となる。
こんにちは。税理士の関田です。
相続などの不動産税務を取り扱っていると、
- 「地番」は分かるけど「住居表示」が分からない
- 「住居表示」は分かるけど「地番」が分からない
といったケースによく直面します。
それぞれの違いと調べ方についてまとめてみました。
目次
地番と住居表示の違い
地番とは?
「地番」とは、土地に対して一筆ごとに付けられた番号のことで、一般的には『○○市○○町1丁目123番4』などと表記されます。
地番は法務局が定めており、土地の権利証や登記簿謄本、固定資産税課税明細書などに記載されています。
住居表示とは?
「地番」が土地の場所を表わす番号であるのに対し、「住居表示」は建物の場所を表わす番号で、一般的には『○○市○○町1丁目2番3号』などと表記されます。
そもそも、住居表示制度が始まる以前は地番をそのまま住所として使用していました。
しかし、分筆・合筆などにより地番が複雑化して住所が分かりにくくなり、日常生活(郵便配達など)にも支障をきたすようになってきたことから、地番とは別に住居表示が実施されるようになったのです。
なお、住居表示を行うのは市町村であり、住居表示実施地域では住居表示が住民票に記載されています。
「地番」=「住所」の場合もある
もっとも、住居表示はどの地域でも必ず実施されているわけではなく、現在でも地番をそのまま住所として使用している地域は少なくありません(都心部は住居表示が多い)。
地番による住所の場合、一般的には『○○市○○町1丁目123番地4』などと表記されます。
弊所がある埼玉県川越市でも、今のところ住居表示は行われておらず、住民票に記載されている住所は地番のとおりとなっています。
地番から住居表示を調べる方法
地番とは別に住居表示がある場合、地番から住居表示を調べるには、主にブルーマップを使用します。
ブルーマップとは、㈱ゼンリンが発行している地図帳で、住宅地図の上に公図の内容を青色で重ね合わせて印刷しているため、地番と住居表示がどちらも記載されています。
市販もされていますが非常に高価なため(1冊数万円)、ブルーマップを備え付けている以下の場所にて無料で閲覧すると良いでしょう。
- 国会図書館(全国のブルーマップを閲覧できる)
- 近隣の大きな図書館(備え付けがあるかどうか要確認)
- 管轄の法務局
その他、有料にはなりますがインターネット上で閲覧できるサービスもいくつか存在します。
住居表示から地番を調べる方法
一方、住居表示から地番を調べるには、主に以下の3つの方法があります。
ブルーマップで調べる
こちらは先にご説明した通りです。
地番検索サービスで調べる
「地番検索サービス」は、インターネット上で登記情報を取得できる「登記情報提供サービス」内にあり、地図上から地番を調べることができます。
一時利用であっても利用者登録が必要となり、ログイン後、「不動産請求」のページから「地番検索サービス」を利用します。
なお、登記情報の取得は有料ですが、地番検索サービスだけであれば無料で利用することができます。
法務局に電話で聞く
もっと手っ取り早く知りたい場合には、管轄の法務局に電話で聞いてしまいましょう。
各法務局では電話にて地番の照会を受け付けていますので、「住居表示から地番を知りたい」旨を伝えれば簡単に教えてもらうことができます。
※ この記事は、投稿日現在における情報・法令等に基づいて作成しております。
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