平成21年・22年に購入した土地を売却。1,000万円控除の特例を忘れずに

ポイント:平成21年に購入した土地は平成27年以降、平成22年に購入した土地は平成28年以降に売却した場合、売却益から1,000万円を控除できる特例がある。


こんにちは、川越市の税理士・関田です。

年が明け、いよいよ確定申告に向けた準備にとりかかる時期となりました。

昨今、日本の不動産価格はピークを迎えていると言われており、「今が売り時」とばかりに昨年不動産を売却をされた方も多いかと思いますが、不動産を売却して利益が出た場合には翌年3月15日までに確定申告を行う必要があります。

ところで、いまから約10年前、平成21年度税制改正により「平成21年及び平成22年に取得した土地を譲渡した場合の特例」が創設されたのを覚えていますか?

当時はリーマンショック(2008年)の余波が続いていた時期であり、低迷する不動産市場を活性化する目的で作られた税制だったわけですが、当時に購入していた不動産をここ数年で売却された方は軒並み利益が出ているのではないでしょうか。

譲渡所得の申告の際には、土地を購入した年を必ずチェックするようにしましょう。

平成21年・22年に取得した土地を譲渡した場合の1,000万円控除

個人が平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に取得した土地を譲渡した場合で、その土地の譲渡益が長期譲渡所得(譲渡した年の1月1日時点で所有期間5年超)に該当するときは、その土地の譲渡所得の金額から1,000万円を控除することができます。

<特例の対象となる譲渡>

  1.  平成21年(2009年)に取得した土地 → 平成27年(2015年)以降に譲渡した場合
  2.  平成22年(2010年)に取得した土地 → 平成28年(2016年)以降に譲渡した場合

長期譲渡所得の税率は現在、所得税と住民税合わせて「20.315%」ですので、この特例を使うことで譲渡税が最大約200万円の減税となります。

留意すべき点

相続や贈与により取得した土地でも使える?

相続又は遺贈、贈与、交換などにより取得した土地は特例の対象外です。

あくまで第三者から購入した土地だけが対象となります。

土地を複数取得していた場合は?

たとえば対象年に土地を2ヵ所購入していた場合、もし2ヵ所の土地を同じ年内に売却して譲渡益が計1,000万円を超えたとしても、その年の譲渡所得から控除できるのは1,000万円までです。

ただし、複数年にまたがって売却すればそれぞれの年で1,000万円控除を適用することが可能です。

共有の場合は?

共有で取得した土地を売却した場合には、共有者がそれぞれ1,000万円控除を適用することができます。

2人で共有の場合は計2,000万円、3人で共有の場合は計3,000万円といった具合です。

居住用財産の3,000万円控除との併用は?

この1,000万円控除の特例は土地の用途を問いませんので、事業用の土地だけでなくマイホームの敷地(借地権やマンションの敷地権も含む)についても対象となります。

ただし、同一の土地について1,000万円控除の特例と居住用財産の譲渡特例(3,000万円控除など)との併用はできませんのでご注意ください。

住宅ローン控除との併用は?

マイホームを買換え、新たに住宅ローンを組んだ場合、この1,000万円控除の特例と住宅ローン控除との併用は可能です。

なお、居住用財産の3,000万円控除の特例と住宅ローン控除との併用はできません。

もし平成21年・22年に購入したマイホームを売却して譲渡益が出る場合には、3,000万円控除を適用せず「1,000万円控除 + 住宅ローン控除」を選択した方が節税になる可能性がありますので、どちらが有利かよく検討することが大事です。


※ この記事は、投稿日現在における情報・法令等に基づいて作成しております。

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