固定資産税を経費計上する時期。法人・個人それぞれの場合を解説

ポイント:3パターンから自由に選択できる。納税通知書が交付された時点で全額経費にできるため未払計上して節税することも可能。


こんにちは、川越市の税理士・関田です。

5月も半ばになり、そろそろ固定資産税の納税通知書が届き始める頃かと思います。

固定資産税の対象資産を事業に使用している場合には当然経費になりますが、通常4回に分けて支払う固定資産税はどのタイミングで経費になるのでしょうか。

法人の場合

損金算入時期

法人税基本通達によると、固定資産税のような賦課課税方式(自治体が税金を計算して納税者に通知する方式)の税金の損金算入時期は、原則として、賦課決定のあった日の属する事業年度とされています。

ただし、納期の開始日又は実際に納付した日の属する事業年度において損金経理した場合には、その事業年度の損金に算入となります。

つまり、次の3つの中から選択可能ということです。

  1. 賦課決定のあった日(納税通知書が交付された日)
  2. 分割された納期のそれぞれの開始日
  3. 実際に納付した日

事例で解説

例えば5月決算の会社で、

・納税通知書が5/9に交付

・第1期分の納期が5/10~6/2

・第1期分の実際の納付日が6/2

の場合、5月の決算では、

  1. 全4期分を未払計上
  2. 第1期分のみ未払計上
  3. まったく計上せず

のいずれかの方法を選択することになります。

個人の場合

必要経費算入時期

所得税基本通達によると、その年分の必要経費に算入する税金は、原則として、その年12月31日までに申告等により納付すべきことが具体的に確定したものとされています。

ただし、賦課課税方式の税金のうち固定資産税のように納期が分割して定められているものについては、それぞれの納期の開始日又は実際に納付した日の属する年分の必要経費にすることもできます。

つまり、次の3つの中から選択可能ということです。

  1. 納付額の確定日(納税通知書が交付された日)
  2. 分割された納期のそれぞれの開始日
  3. 実際に納付した日

所得税の場合も、経費にするタイミングは法人税と同じです。

事例で解説

例えば個人事業主で、

・納税通知書が5/9に交付

・12月末時点で第3期分まで納期が到来

・12月末時点で第2期分まで納付済

の場合、確定申告では、

  1. 全4期分を計上(第3期・第4期分は未払計上)
  2. 第3期分まで計上(第3期分は未払計上)
  3. 第2期分まで計上

のいずれかの方法を選択することができます。

まとめ

固定資産税の経費計上のタイミングは、法人税と所得税で基本通達に若干表現の違いはあるものの、基本的には同じです。

3つのパターンから自由に選択できますので、

・利益が出るので節税のために未払分も計上する

・黒字にしたいので納付した分だけ計上する

といった合法的な利益圧縮・かさ上げも可能となります。


※ この記事は、投稿日現在における情報・法令等に基づいて作成しております。

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