賃貸物件の減価償却と事業供用日。いつから償却開始できるか?

ポイント:賃貸可能な状態にあり、入居者の募集を開始していれば、実際に入居者がいなくても減価償却費を計上できる。


こんにちは、川越市の税理士・関田です。

賃貸用建物の購入代金・建築代金については購入・建築時には全額を費用にせず、減価償却という方法により一定期間にわたって費用化していくのはご存じのとおりです。

さて、減価償却は固定資産を事業の用に供した時点から開始しますが、賃貸アパート・マンションの場合はいつの時点で事業の用に供したことになるのでしょうか?

固定資産の減価償却の開始時期

事業供用日から償却

減価償却費は、事業の用に供している減価償却資産について計上することができます。

「事業の用に供している」とは、簡単にいえば「現に稼働している」という意味です。

つまり、単に減価償却資産を取得しただけでは減価償却費は計上できず、現に稼働し始めた時点で初めて減価償却を開始することができるのです。

稼働していなくても減価償却できるケースも

しかしながら、現に稼働していない減価償却資産(いわゆる「遊休資産」)についても、必要な維持補修が行われており、いつでも稼働し得る状態にあるときは、減価償却できることとされています(所基通2-16、法基通7-1-3)。

賃貸用建物はいつから減価償却できるか

それでは賃貸用建物について、いつから減価償却を開始できるか考えてみましょう。

賃貸アパートやマンションについては「入居者がいる=現に稼働している」状態といえるため、入居が開始した時点から減価償却を行うべきと考える方もいるかもしれません。

しかし、上記の「遊休資産」の規定に照らして考えれば、たとえ入居が開始する前であっても、各部屋をいつでも賃貸できるように維持補修しており、なおかつ、現に入居者を募集している状況であれば、減価償却を行うことが可能です。

新築物件の場合は通常、建物の完成前から入居者の募集を開始しますので、完成引渡しを受け入居可能な状態になっていれば、実際に入居が開始する前であっても減価償却費を計上できることになります。


※ この記事は、投稿日現在における情報・法令等に基づいて作成しております。

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